小春六花CeVIO AI 化についての考察

先日より物議を醸している小春六花のクラファン企画にて作られる予定だったボイスロイドがCeVIO AIに変更になったお話です。

経緯

2020年6月、ボイスロイド化の為のクラウドファンディング小春六花 新ボイスロイド制作プロジェクトにて、

3000万円以上の資金が募られ大成功した小春六花ですが、

昨日10月30日、ボイスロイドではなく、CeVIO AIへの変更がTOKYO6 ENTERTAINMENT及びAHSから告知されました。

TOKYO6 ENTERTAINMENT からの声明文『小春六花の「CeVIO AI トークボイス」への製作変更につきまして

AHSからの声明文 『小春六花のCeVIO AIトークボイスへの製作変更について

問題点

ボイスロイドファンへの背徳

小春六花のキャラクターや、アカサコフさんやTOKYO6 ENTERTAINMENTという会社へ投資をした人にとっては大した問題ではないのだが、

ボイスロイドというユーザーやファンのおかげもあって育ってきた箱、文化、ブランドを掲げて資金集めをしておきながらCeVIO AIとしてトークソフトを出すというのだからボイスロイドファンからしてみるとおこであるのは当然だろう。そうでなくても不誠実に見えることは必至である。

switchのゲーム作るといってたのにプレステでリリースされるくらいにはやばい。

ボイスロイドとして投資をした人がいることも懸念しているしそういった人たちをフォローする意思も声明文には書かれているが適切なフォローがいかにして成せるのかは難しいところである。

尚、トークソフトが含まれるプランにて投資をしている人に対して希望者は返金対応がされる予定ではあるが、トークソフトを含まないプランに関しては対応される予定はない。トークソフトを含まないプランでボイスロイドの未来に投資をしたという人が多分一番可哀そう。(追記:全プラン希望者は返金対象となりました。ソース

順番が逆

小春六花の歌唱音声合成ソフトの制作はクラウドファンディングの目標設定としては追加ゴールの位置づけに過ぎない。

元のボイスロイド制作過程で声質を合わせる為に歌唱音声合成ソフトの方を変更するというのならわかるが、追加ゴールのソフトが最初の目標のソフトより優先されるというのは順序が逆であると言わざるを得ない。この一貫性の無さがマジで心配になる。

つまり「ボイスロイドじゃないと絶対に嫌だ!」っていう人にとっては追加ゴールは達成しない方が良かったということになる。皮肉過ぎるだろ…。

AIの歌唱音声合成ソフトに合わせる為にトークソフトもAI技術を用いるということでCeVIO AIを採用した、という説明であったが私にはここで2つ疑問が生じる。

1:エーアイ製のエンジンを使うのが筋じゃね?

AI技術を使った最新技術のトークソフトを開発しているのは何もCeVIO AIだけではない。

VOICEROIDのエンジンの開発元であるエーアイもまた、最新技術のトークソフトを開発している。なのでCeVIO AI側から誘いがあったとしてもVOICEROIDという概念により近しく親しみやすいエーアイ製の最新エンジンを使用したソフトにてリリースされるのが筋なのではないかという疑問がひとつある。

2:だったら両方ともCeVIO AIで良くね?

ユーザー視点からだと、言いたくなるのがこれ。

CeVIOは元々、歌声、話声両方の機能が一体となったソフトであり、あきらからにその方が利便性が高く、さらに最新のAI技術でリリースできる点も声明文の中にある要望に適っている。せっかくCeVIO AIになるなら話声と歌声の親和性を高めるにも同じCeVIO AIで作る方が腑に落ちる。

ここからは推察と妄言

AHS、新規VOICEROID制作についてエーアイとの折り合いがついていない説

先ほどの疑問「エーアイ製のエンジンを使うのが筋じゃね?」という疑問の答えもこれ以外に思いつかない。(AHSとエーアイの関係の問題でボイスロイドが作れないということであれば、クラファン返金がAHSからというのも納得できる)

そして、その根拠が今年8月27日に行われたエーアイ臨時取締役会の報告書および、10月29日に発表された、『A.I. VOICE』キャラ募集告知である。

エーアイは最新技術(AI含む)を用いたトークソフトでのキャラクター展開を『A.I. VOICE』というオリジナルブランドにて行うことを告知している。

そしてその第一弾は来年2月、第二弾は7月に発売予定とも明記されている。

これはどう考えても小春六花ボイスロイドの開発とダブルブッキングするし、他社ブランドで旧式エンジン採用の『VOICEROID』より自社ブランドで最新技術の『A.I. VOICE』の開発を優先するとみるのが妥当だろう。

ここでまた新しい疑問が出る。

だったらもう『A.I. VOICE』として小春六花トークソフトを開発すればいいじゃん!!??

というものである。これはまじでそうなんだが大人の事情でできない感がすごい。

キャラクター展開で成功しているAHSを頼らないために作られているようにも見えるこのブランドにおそらくAHSは関与できない。

そして小春六花はAHS無しでの展開は考えられないから『A.I. VOICE』での開発は難しい。ということなのではないだろうか。

というかこの一連のエーアイの動きはAHSの既存ブランドVOICEROIDへの宣戦布告。エンジン開発元に仕掛けられたらもはやAHS側に勝ち目はない。CeVIO側へ舵を切るのも自然な流れである。

もしこの推察が合っているとすればVOICEROIDの新規開発は今後…

勘のいいガキは嫌われてしまうのでこれらの推察はすべて杞憂であることを願っている。

もはやSynthV中心の企画になってる説

歌声、話声両方をCeVIO AIにするには既に企画が大きく動いているSynthVの方面をばっさり切るような選択になってしまう為これはこれでリスクが大き過ぎる。

歌声はSynthV&SynthV AI、話声はCeVIO AIというややこしい形になってしまってはいるが、どちらにしても苦渋の選択であり、もっとも安牌なところをとった結果が今のこの状況なのだろう…

 

と私は勝手に思っている。

 

みんな仲良くしてぇなぁ本当になぁ…

やはり世界には調和と愛と平和が足りないということなのですね…

LIFE LOVE PEACE…(突然のARIA教)